歴史を通して資本の成長率の方が賃金の成長率より高く、その例外的な時期は戦間期などわずかな時期に限られる。そのため、今後とも世界で大きな戦争がないとすれば相続等によって資産を得た個人が努力せずともお金持ちになる可能性があり、そのような事態が進展すると民主主義や努力した者が果実を得るという資本主義の基本精神が侵されると主張する本。
自分が読む限りでは中間層が没落するといった主張は見られなかったと思う。むしろ、筆者が問題としているのは、莫大な遺産を相続した個人が努力せずにお金持ちになってしまうこと。才能のある個人が努力の結果大きなリターンを得て、その結果、他の人と格差が生じることについては問題とはしていない。ここから筆者が主張するのは、国際的な資産課税で、それができなくても地域的な資産課税をなすべきだということである。
この本の良いところは、歴史的かつ統計的な分析を踏まえて問題を掘り下げ、かつその問題に対する解決策の提案があること。さらに、解決策も理想的なプランAとより現実的なプランBの二つづつ提案してあり、政策案の提示の仕方としても参考になることだと思った。また、国家の債務問題や国家の役割などについても言及があり、読み応えのある本だった。
個人的には、アジア地域における国際環境税の在り方について勉強してみたいと思わせられる本であった。
http://www.amazon.co.jp/21%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%81%AE%E8%B3%87%E6%9C%AC-%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3/dp/4622078767/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1421404721&sr=8-1&keywords=21%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%81%AE%E8%B3%87%E6%9C%AC
0 件のコメント:
コメントを投稿